はじめに
スピリチュアルや精神世界系でよく見かける言葉って多いですよね。
でも、意味はわかるけど腑に落ちない…信じられない…って言葉もある。
個人的には『そのままで完璧』『あなたは元々OK』といった表現が、何年もの間理解できませんでした。
自分自身や環境に不満だらけの状態でそんな言葉を見ても、納得できなかった。仮にそう思おうとしても、すぐ後ろを違和感が追っ掛けてくる。
第一、完璧だなんて思えないからスピリチュアルを使ってるんだよ…(私の場合は、ですよ!)
それから数年経ったある時、知識や経験が繋がって『あ、あれってこういうことなのか!』と実感できるようになったので、シェアしたいと思います。
スピリチュアル用語ナシで解説するから、ぜひ読んでいってね!
なぜ違和感が生じるのか?
そもそも『そのままで完璧』という言葉に違和感を抱きやすいのは、どうしてだろう?
これは「完璧」という単語が関係していると私は考えています。
完璧〔かんぺき〕
引用元:weblio辞書
足りない部分や欠けている部分が一切なく、みごとであるさま。完全であるさま。
私たちは資本主義の世の中を生きているので、日々のどこかで「自分は足りない、欠けている」と感じてしまう場面を経験しやすいです。
几帳面でしっかり者な方でないと『よし、今日も完璧だ』とは感じにくいのではないでしょうか。
『そのままで完璧』で生じる違和感のひとつが、この「完璧」という単語と現状の自分が結び付きにくいため。
ってことは、自分がイメージする「完璧」の意味をインプットしなおせば『そのままで完璧』の受け取り方も変わってくる=理解しやすくなる…のではないかな?!
では、どう考えたらいいのか?次の項目から説明しますね。
1)「完璧」の意味を捉えなおす
あなたは、どんな時に「完璧!」という単語を口にしますか?

仕事がキッチリできた時!

推しの顔や性格というか人としての存在が最高すぎて出る!!
…など、おそらくは“いい感じな時に使う”方が多いかと思います。
が、この感覚を持って『そのままで完璧』を理解しようとすると難しい。
自分の中に何かしらの“いい感じ”があって、そうじゃない状態なのに『あなたは完璧』と言われるから、違和感になる。
だから、完璧のイメージを崩す。
例えば、ここにひとりの女性がいるとします。

この女性は…
パートナーと仕事を短期間で失ってしまったようです。
さて、この女性の状況をどう思うか?
女性が置かれた状況を悲観・同情する人も、逆に良い機会じゃん!と前向きに捉える人もいます。
出来事ひとつ見ても、それに対しての感想って人それぞれなんですよね。
……
この感覚です。この感覚を、自分にも持つ。
今はネガティブにしか受け止められない出来事も、見方を変えれば悪いことばかりではない。「悪い出来事」によって発生する現象はデメリットが100パーセントじゃなくて、何かメリットもあるんですよ。
病気・怪我は代表的な例ですね。肉体あるいは精神がつらい状態であっても、退職や入院などで時間ができますよね。
つまりは、一般的には悪い出来事だとしても、それはそれで何か意味がある=OKってことなんですね。
出来事を悪く捉えると「完璧」が小さくなる
『そのままで完璧』という言葉に違和感を抱いている方は、先ほどの女性の件をネガティブに捉えませんでしたか?
パートナーと仕事を短期間で失ってしまった状態、恋人も仕事もない状態…「何かがない=寂しいこと」と考えている。
だから(あるものがなくなって)かわいそう!(独身無職とかステータス的に)しんどいわ…といった反応になる。
何かがない状態は良くない、と考えているので、自分自身にもそう思っている。本来の単語の意味通りの「完璧」から離れています。だから理解できないの。
この感覚が当たり前であればあるほど『そのままで完璧』という言葉が理解できないはずです。
自分の中に「完璧」の条件があって、今はそこから外れているから。
…そして『こうであれば、そのままの自分でも完璧だ』という条件は、あなたが作っています。
どうやって作ったか?
これまで経験した出来事、親や他者からの評価、そして世間の条件です。
自分には◯◯がない、足りない、欠けている…と思っている方は、それがどこから始まっているのか?一度振り返ってみると良いかもしれません。
簡単に、私の場合を紹介すると…こんな思い込みが強くありました。
↓だから…
『自分には価値がないから、何かで価値を作らないとダメだ』
そう思った私は自分なりに頑張りましたが、満足できる結果は得られず。頑張っている間に心身が悲鳴をあげていたらしく、倒れて終わりました。
ブレーキを掛けてくれたんですね。今思うと。

倒れてやっと、自分で自分に条件を付けまくっていたこと、その理由は『自分には価値がない』などたくさんの思い込みを、母親との関係性で作ってしまったことに気付けた感じですね。
「完璧」の条件は自分で作っていることがわかりました。
そっかー、勝手に『◯◯は悪いことだ』と思い込んじゃっているから『◯◯な自分が完璧?あり得ない!』なんて感じたんだな。うん。

…でもさ、◯◯が悪いことじゃなくても、やっぱり◯◯な自分=完璧ってイメージにならないんだよね~
そこで、もうひとつ捉え直したいポイントがあります。
2)あなたの環境が完璧なのか、あなた自身が完璧なのか
メインの理解ポイントはこっちだと思います。
「完璧な自分とは?」と考えるとします。例えばこんなイメージ。
自分はこのくらいの年収で、こんなパートナーがいて、プライベートはこういう状態であれば完璧ですね!
…「完璧な自分」をこうイメージしている限り『そのままで完璧』は理解しにくいと思います。
なぜか。
『そのままで完璧』は、あなたの環境に向けて語りかけている言葉ではないから。
じゃあ、何に向けてるの?
あなたの存在。
見た目だとか、収入だとか、職業だとか、パートナーだとか…あなたについてくる“何か”に『そのままで完璧』と語りかけているワケではありません。と私は考えています。
“何か”を取っ払ったあなたの存在に向けて『そのままで完璧』だと発信してくれている。
なりたい自分や得たいものなどは一旦全部横に置いて〔私という人間本体〕だけになって『そのままで完璧』を受け取ってみませんか?
まとめ
『そのままで完璧』の攻略ポイントはふたつ。
- ①「完璧」の意味をちょっといじってみる
完璧=自分に都合のよい状態をイメージしがち。
でも、自分に都合の悪い状態であっても、それはそれとして大丈夫なんだと知ることで『そのままで完璧』という感覚に気付きやすい。 - ②あなたの環境が完璧という話ではなく、あなた自身が完璧という話
『そのままで完璧』は、あなたが今いる人生にではなく、あなたの存在そのものに向けて発信されているのだ。
こう考えてみると『そのままで完璧』という言葉は、自分がせっせと作っていた思い込みを解放してくれる言葉なんだね。
そこまで説明されないこともあるから、違和感のままになるだけで。
特に、私たちは小さい頃から〔テストで高得点をとる=良いこと〕〔友達がたくさん居る=良いこと〕といった、“世間が”良いとするパターンが当たり前にある中で生活しています。条件付きの「良い」に、あまり疑問を持ちません。
人生順調であればこんなことはどうでもいいけどさ、上手くいかないと苦しくなる。
『頑張ってるんだけど…自分に足りない点はなんだろう』
まだまだ条件付きの自分になろうと、もっと頑張ってしまう。
頑張って頑張った先の未来に、望むものがすべて用意されていたらいいのだけど、そうとは限らないのが人生。
倒れる前に、頑張れなくなる前に、条件付きじゃなくてもいいんだよってことを知っておこう。
『そのままで完璧』は、条件付きの自分を頑張ろうとするあなたに「ちょっと待って!」とストップをかけてくれているんですね。