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【現代の漫画】何かと話題の作品『圧勝』を真剣に考察した

Photo by Alexey Kovtunov on Unsplash
漫画・書籍趣味
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更新履歴
作品完結に伴い、内容を整理(21.02.01)

好きな漫画を記事にする本サイトですが、今回は番外編。とある漫画アプリユーザーの間で、何かと話題だった作品を掘り下げたいと思います。

その作品――『圧勝』とは。

作品詳細・あらすじ

圧勝
小虎著:マンガワン連載
好きって何?大学生たちの恋愛模様
吉田さんは美人です。吉田さんはモテます。
吉田さんはちょっとヘンです。吉田さんのことが…僕は好きです。
(マンガワン作品紹介より抜粋)

圧勝 1

圧勝 1

[著]小虎

\ タップで開くよ /

普通の大学生・篠山誠は校内で見かけたある女子を意識する。その女子が自分の住むアパートの隣人・吉田さんだとわかり、少しずつ一緒に過ごすようになる。

一方、山村ゆみは意中のカレ・高木涼が吉田に好意があると知り、友人・西園寺に吉田と「無理矢理」男女関係を持つよう依頼。


しかし吉田は西園寺の依頼をあっさり承諾。『君とも友達になれる』と意味深な発言付きで…。

ある時、ゆみの家を訪ねた涼はゆみに暴行する。その痕跡を見た西園寺は、涼に問いただしに行く。
その後「急変」した涼は、その場で殺人を犯してしまい―。

とある大学に通う生徒を中心に始まるラブ・サスペンス。


なぜ話題になったのか?そのカギは“謎”

『圧勝』は全183話、単行本全13巻と人気作品でした。

同時に、コメント機能がある漫画アプリ・マンガワンで異例の「コメント欄閉鎖措置」がとられる程、読者のコメント内容が激しいことでも有名だったのです。

…どうしてここまで騒がれたのでしょう?作品を読み読者の声を読んだ、私なりの結論が以下です。

わからないから


わからないと理由が知りたいから、検索したり情報を調べますよね。本作も、この後解説する「コメント欄閉鎖問題」などをきっかけに、作品に関する情報を調べる現象が起きているのでは?と感じます。

現に本記事も、当サイトの人気記事になってしまいました(新連載が始まったというのもありそうですが)。それだけ『圧勝』に関して、何か気になるユーザーが多い証拠だと思います。

私自身も、マンガワンのコメント欄で作品を知った1人です。

コメントA
コメントA

某圧勝より面白い

コメントC
コメントC

圧○よりいいじゃん

管理人
管理人

??
やたら「圧勝」って見かけるけど何の話??

と思って作品を読んでみたのが始まり。要は、マンガワン内で“比較対象”として名前が挙がる作品だったのです。

その結果、作品ページを見たユーザー+作品ページ以外で知ったユーザーのWで読まれた作品と考えられます。


では、一体何が話題だったのか。2つの「謎」を見てみましょう。

謎1:無言のコメント欄閉鎖

コメント欄閉鎖のお知らせ
「マンガワン」コメント欄スクリーンショット

最近作品を知った方はまず疑問に思っただろう、コメント欄の件。

『圧勝』は公式コメント欄が閉鎖されています。コメントの投稿内容が荒れに荒れたためです。これを受け、2021年に始まった同作者の新連載『ツキトウサギ』も閉鎖されています。

結局、閉鎖措置に関する運営からのお知らせは、無いままでした。

マンガワンはコメント欄の開放がデフォルト。中には荒れ気味な作品もありますが、閉鎖される作品は珍しいです。しかも連載途中から。

作品に関わる方への配慮とも思えますが、作者・小虎さんのTwitterは返信(リプライ)可能な状態。守るための閉鎖とは考えにくいんですよねえ…。

謎2:アプリ内とレビューのギャップ

『圧勝』は連載元で「ジャンル別閲覧ランキング」で毎回上位になる作品だったのね。

ところが、作品名でグーグル検索すると、以下の関連ワードが表示されます。

圧勝の検索結果イメージ
※2020年時点なので、現在は変動あるかもしれません

「打ち切り」に絞ってみると………ここでは紹介したくない言葉も並んでいるようです。

ネットにアップした作品をまとめただけ、の単行本(コミックエッセイにありがち)であれば酷評は珍しくもないですが、一般的な「商業連載」がここまで批判されるのは、あまり例がないでしょう。

レビューが盛んな大手販売サイトで、5段階評価の平均値を見てみると…

2021年1月31日現在
  • Amazon
    【☆2.6(109件)】
  • Renta!
    【☆3.0(97件)】
  • コミックシーモア
    【☆2.6(39件)】

いずれも未購入でレビューできるサイト(特にAmazonレビューは、否定的な読者が積極的な印象)なので、参考にはしにくいが…人気商業作品としては寂しい星の数。

なぜ連載閲覧数・レビュー・Googleキーワードと評価に温度差があるのか?、また先述の謎1と合わせて

女性A
女性A

あの作品は打ち切りになったのに…運営は圧勝を贔屓してるのでは?

などと、連載判断そのものへの疑問が挙がったと推測されます。

【補足】大きな見落としがある

確かに疑問に思う部分はあるものの、それでも連載そのものを批判する方は大きな判断材料を見落としていると感じます。いち漫画好きとして、補足します。

過去に単行本告知ページで掲載された情報を見るに、連載続行は不思議な判断ではありません。単行本の売上があるからです。

再掲載により現在は削除されていますが、連載序盤(表紙の記憶から単行本3~4巻時点、とします)に「あと少しで10万部!」という一文がありました。

大抵の場合、発送部数情報は良い数字じゃないと掲載されません。これしか売れてません!と悪い部数を公開する作品は、ほぼありませんよね。

例として、マンガワン連載陣で発行部数が公開された作品の一部を見てみましょう。

マンガワンの場合…

どのタイトルも、マンガワンの人気作品です。こういった“発行部数情報”が加わった『圧勝』も、ヒット作と判断されても不思議ではありません。


ウェブ連載は単行本刊行後、売上が全て!と言われています。これは色んな漫画家がSNSで公言していること。連載終了は単行本が売れなかったから――と。小学館が運営とはいえ、基本無料であるマンガワンも例外ではないでしょう。

読者の「否」が目立っただけで、単行本はしっかり数字が出ている可能性は充分にありますね。

ひよさん
ひよさん

気になる方はTwitterで【単行本 売れない 打ち切り】あたりで検索してみよう

管理人
管理人

打ち切りについてまとめた記事もあるよ!

ただ、数字の話は我々読者には届きにくいです。【面白さ・いいね・コメント数よりも、単行本の売上が連載のその後を左右する可能性が高い】と知らない読者もまだまだ多いと、投稿を見て感じます。

数字を省いて考えると、一部読者にとって『圧勝』は連載される違和感が払拭できなかった作品なのかもしれませんね。

感想

Photo by Reproductive Health Supplies Coalition on Unsplash

さて、話題の理由を理解したところで、本作の感想に触れます。記事のために2回読んだよ。ここから先はネタバレを多分に含みますので、構わない方のみ読んでください。


『圧勝』をざっくりまとめると。

ある大学の生徒がだんだんと亡くなっていき、その不可解な現場を不審に思った一部の生徒が謎を追いはじめ――そこには、1人の女の子が関係していた。

的なお話です。多少の解釈違いは許してな。

いやあ……序盤で離脱するのと最後まで読むのでは、印象がそれなりに変わる作品ではないでしょうか。登場人物が多く、初見だと続きを読みながら前話も読み返してたけどね。

序盤は、主要人物が彼女できて童貞捨てて~~みたいな普通の大学ライフでしたが、後半はそんな展開忘れてるわ。事件の真相は人間の闇だよ。認識はしているけど、手は出せない。

150話過ぎたあたりから「薬の正体」や「吉田さんの過去」が見えて、物語が大きく動いた感があった。それまでは匂わせつつ、少~~しずつ背景が見えるって速度。なので、人によっては展開の遅さに不満を持つかも。

初見&序盤で感じていた『げ、劇的な展開!!』とまではなりませんでした。拳銃も、薬も、赤目も淡々と真実が明らかにされる感じ。吉田さんは、一皮も二皮も剥けたようでよかったけど。

この「淡々とした展開」は本作品の魅力とも言えるので、どう捉えるかで感想はガラッと変わりそうです。個人的には、吉田さんの過去エピソードが作風によって良い方向に演出されていたと思う。悲しいよ。終盤で大きな気付きがあって何より。

因みに、圧勝というタイトルは結局どこから来たのか、私にはわからなかった。これは…『まあ、あの吉田さんだし』ってことだろうか。


で、漫画としての特徴は以下。

  • “断片的”な作風
  • シンプルで見やすい作画
  • 淡々な展開が長所にも短所にもなる

セリフや作画が断片的

セリフの簡素さからスムーズに読める作品と思いきや、これは誰のセリフ?○○って誰だっけ?と、現状を消化できないことがあった。特に前半ね。また、心情が理解し難い人物もいた。

この辺は気にしなくてもいい要素だけども…なんかね、ん?ってなる瞬間がある。これは、作画でカバーしきれなかった影響が大きい気がします。

シンプルな線でもかわいらしく見やすい作画ですが、人物の表情・動きは固かった。各人物の背景を掘り下げるシーンも少なく『この人物はどうしてこんなに○○が好きなんだ?』という疑問が出る。

ただ、前半は読みにくかったけど、後半は読みやすくなりました。事件の背景&登場人物が限定され、終盤には作画面で柔かさが生まれたと感じましたね。

とっても「現代」っぽいぜ…

読み進めながらも違和感を持っていた私ですが、その違和感はさほどイヤじゃなかったです。それは、会話が「非常に現代っぽい言い回し」と捉えていたから。

淡々とした短い言葉での会話や『あー』『おー』多用のやり取りってなんか、現代的なんだよ。

こう書くと年寄くさいから書きたくないんだけど「現代っぽい」って言葉がピッタリなんだよね。もう。

 

――こう考えると、評価が大きく分かれた理由が何となく見えてきませんか?


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色々書いてきましたが、作者・小虎さんの新連載『本のムシ』は作画がレベルアップしていて、絵のかわいさが伝わってきます。2人の女の子と、紙を主食とする生物「ムシ」のお話。こちらもチェック!

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